誕生から2週間で矢継ぎ早に2つの取引所に上場したジャガリコインRですが、当然のようにGPUマイニングできるようになったようです。
ちなみに、「GPU耐性」については、当初から下記のように想定していました。
公式ツイッターでは「GPU耐性」とも書いていますが、少なくともCPU同等のマイニング効率がGPUでもできるようになるのは時間の問題だと思います。
これは既にYescryptのR8・R16・R32はccminerで掘れるので、R24だけ対応できないことはないでしょう(多分)。
BitZenyやYenten、Waviのようにマイナーが増えると、GPUマイニングのニーズが出てきて対応されてしまうと思います。
「耐性」というのは、「全く掘れない」から「パフォーマンスが出ない」まであると思いますが、現状では「GPUならCPUより有利」という程度で、まだまだ「GPUで掘らないと意味がない」という状況ではありあません。
今後のハッシュレートの改善に期待しつつ、今回はccminerでJagariCoinR(JAGAR)をGPUでマイニングする方法を書いてみたいと思います。
ccminerでYescriptR24をマイニング
いつもどおり、Ask MONAのギークな方がccminerを改良し、オプション設定なくYescriptR24のアルゴリズムに対応してくれました。
ccminerなので、Geforce GTX のグラフィックボードが対象ですね。
ただ、YescryptR24はメモリの使用量が多いのか、Yescrypt(KOTO)やYescryptR8(BitZeny)と違い、私の弱小GPUでは何もオプションを入れない状態だとエラーとなり動きませんでした。
利用するマイニングプール
今回もNOMP(ユーザー登録不要)のマイニングプール Qpoolを使う設定です。
ジャガリコインRに対応したマイニングプールも少し増えていて、他にもMPOSのVIP Pool(JagariCoinR)や大人の自由研究でもJAGARをマイニングできます。
少しQpoolに利用者が偏っているようなので、ぜひMPOSの利用も検討してください。
長い目で見れば、どのプールを利用してもマイニング報酬に違いはありません。
まずはccminerのダウンロード
r10のバージョンからYescryptR24に対応したようなので、下記の書き込みのリンクからccminerをダウンロードしてください。
http://askmona.org/9245#res_584


私は r8 にオプションを色々と書いて試していたのですが、残念ながら booooo ばかりで yay!!! を確認することができずに諦めていました。
今回のは面倒な設定不要になっているので、とても簡単で良かったです。
ccminerを起動するバッチファイルの作成
これも毎度のことですが、ccminerを起動させるためのバッチファイル(.bat)を作ります。
メモ帳やテキストエディタで新しいファイルを作って、拡張子を .bat にして、その中身を編集するだけです。
ファイル名は何でも大丈夫です。


同梱されている YESCRYPT-START.bat の中身を書き換えて使ってもいいですね。
バッチファイルの中には下記を記述します。
ccminer.exe -a yescryptr24 -o stratum+tcp://Stratumアドレス:ポート番号 -u ジャガリコインRのアドレス.ワーカー名 -p c=JAGAR -i 使用スレッド数
青文字の箇所が人によって変える箇所です。
- Stratumのアドレス・ポート番号はマイニングプールに書かれています。
- QpoolのようなNOMPであれば、-u はジャガリコインRのウォレットアドレスで、-p はマイニングする通貨の指定です。アドレスの後ろに .ワーカー名を入れると、プールの管理画面でワーカー名を識別できます。
- MPOSのマイニングプールの場合、-p -u はワーカー名とパスワードです。
- -i のオプションは下で説明しています。
下記は私が実際にQpool用に使っているファイルの中身です。
ウォレットアドレスの後ろに .GPU と書いて、QpoolのWallet画面でCPUマイニング(.Ryzenと .laptop)と識別できるようにしています。
-i (インテンシティ)オプションについて
Geforce GTX 1060 6GBと3GBの2枚でマイニングしていますが、-i を設定しないとエラーが発生してccminer自体が落ちてしまいます。
エラーメッセージの内容が out of memory となっていたので、GPUのメモリが足りないのだと思われます(いかんせん弱小GPUなので)。
ccminerで使用するthreadsは自動で決まっているのかも知れませんが、何も設定しないと 11threads で動き出すため、-i 10 に落としてみたところ、正常に yay!!! が出て動くようになりました。
-i で設定すべき数字は計算できるようですが、チューニングしながら最適な数値を探るのが、私のような初心者にはいいと思います。
GPUマイニングのハッシュレート
先にGPUマイニングできるようになったZNY(ビットゼニー)やKOTOは、GPUの方がワットパフォーマンスも有利になっていますが、CPUが太刀打ちできない状況ではありません。
結論としては、今回のYescryptR24のJagariCoinRも同様のようです。


上の画像はGTX 1060の2枚をPower Limit 80%にして動かした結果で、ハッシュレートは 0.99 H/s です(PL 100%にしてもハッシュレートは上がりませんでした)。
下の画像はRyzen7 1700と並べた時のハッシュレートの差です。


変動のあるハッシュレートのスナップショットは微妙ですが、大体この数字に落ち着くということで参考にしてください。
概算ですが、ワットモニターによる弱小GPUとRyzenの消費電力は下記のとおりです。
- GTX 1060 6GB・3GBは2枚で130Wh
- Ryzen7 1700は115Wh(PC全体の電力消費込み)
GPUは130Whで908h/s、CPUは115Whで762h/sということなので、GPUのほうがワットパフォーマンスが優れているということになりそうです。
ここら辺の数値はZNYやKOTOと同じ感じですね。
GPUマイニングでJAGARはどうなるか
JagariCoinRの知名度が高まったり、未来を信じる人が増えれば、モンスターマイナーも入ってくるかも知れません。
ただ、4月中旬から仮想通貨市場も持ち直してきて、GPUマイニングは従来のGPUマイニング向け通貨(Equihashやlyra2REv2など)の採算性が良い状況です。
そのため、すぐ収益化する目的のマイナーは入ってこないでしょう。
マイニングプールも大口が出たり入ったりしている状況なので、比較的ハッシュレートが落ちているときを狙って入れば、まだまだCPUでも十分な報酬を受けることができると思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事がJAGARのGPUマイニングのお役に立てば幸いです。