ビットコインのバブルに乗っかって、その後の崩壊で含み損のまま握りしてめている仮想通貨はありませんか?
もちろん、私は大量に持っています。ビットコインでさえ一時はピークの1/5の価格に落ちたような相場環境では、含み益のある人は少数でしょうね。

ビットコインであれば預けておけば利息で増える方法もありますが、大多数のアルトコインは強制的に塩漬けになってしまいます。
損切りする勇気もなく売るに売れないアルトコインですが、その仮想通貨は本当に今でも開発されていますか?
仮想通貨は「開発者」「マイナー」「利用者」の3者で成り立っていると言われますが、誰が何を言っても最も重要なのは「開発」であることに間違いありません。
仮想通貨はソースコードが公開されているのも一つの特徴なので、メインで開発していていた開発陣が開発を終了しても、必ずしもその通貨が終わることを意味しません。それを引き継ぐ開発者が出てくる可能性があります。ただし、現実はそう甘くもなく、過去の例を見る限り短期的には100%の確率で価格の大暴落を起こしています。
私が実際に直撃した例としては、2018年2月に Zclassic(ZCL)のコア開発陣が「全員 Bitcoin Private(BTCP)に移る」というアナウンスがあった後の大暴落が挙げられます。


その後、フォークしたビットコイン・プライベート(BTCP)を受け取りましたが、仮想通貨の「開発終了」の恐怖を感じるには十分な出来事でした(BTCPをもらっても赤字です)。
そこで今回は、Live Coin Watch という海外のサイトを使って、そのコインが実際に開発されているのか否か、表面的ながら確認する方法をご紹介したいと思います。
Live Coin Watch https://www.livecoinwatch.com/
先に個人的な感想を書いておくと、ますます仮想通貨というものが分からなくなりました(いい意味で)。
Live Coin Watchの説明と使い方
まず、Live Coin Watchとは?ですが、これは数ある「仮想通貨の価格などのマーケット情報を扱っているサイト」の1つです。
類似サービスの大手としては、CoinGecko や Coin MarketCap がありますね。
CoinGecko https://www.coingecko.com/ja
Coin MarketCap https://coinmarketcap.com/
なので、サイト自体は何か特別なものでもないのですが、その中の一つに「PAST YEAR OF DEVELOPER ACTIVITY(過去1年間の開発者の活動)」というものがあり、これを使って「仮想通貨が現在も開発されているか」を確認することができます。
ちなみに、大手の CoinGecko でも同様の項目はあります(見方の説明は全くありません)。
ということで、さっそくLive Coin Watchの見方や使い方を確認していきましょう。
Coin Watch Liveで確認できる情報(開発状況以外)
繰り返しになりますが、Coin Watch Liveで確認できる情報は他の仮想通貨のマーケット情報サイトと大差ありません。
ヘッダーにあるメニューは下記のような感じです。


- Currencies
これがトップページで、仮想通貨が時価総額順に並んでいます(表示する情報は変更可) - Exchanges
仮想通貨の取引量順に取引所が並んでいます - Markets
事前に登録しておいた取引所・通貨ペアの価格を確認できます - Watchlist
事前に登録しておいた通貨の情報を確認できます(表示する情報は変更可) - Portfolio
事前に登録しておいた自分の保有通貨の損益などを確認できます
取り立てて珍しいものはありませんよね。
ここまでが基本的な情報のメニューで、残りは「表示する情報の基軸とする通貨」と「ページの更新頻度」です。
前者の基軸通貨はデフォルトだとUSD(米ドル)になっているので、ここはJPY(日本円)かBTC(ビットコイン)に変更しておいた方が分かりやすいでしょう。
基軸通貨の変更方法は以下のとおりです。


韓国取引所の価格に関するオプション
あと、トップページ限定ですが、一つだけ「表示する価格に関するオプション機能」があるのでご紹介しておきましょう。


以下がオプションに関する説明を抜粋して意訳したものです。
これはデモバージョンの機能です
このオプションを選択することによって、このページ(TOPページ)では韓国の取引所を除いて計算された価格・取引量・時価総額が表示されるようになります。
ランキング・チャート・価格変動率など、TOPページ以外のサイト内で表示される全ての指標は韓国取引所を含むグローバルでの数値のままです。
2018年のビットコインバブル期に韓国の価格はプレミアムが付いて高騰しがちだったので、その韓国プレミアムによる乖離の影響を排除する目的だと思われます(今は気にする必要ないレベルに落ち着いています)。
Live Coin Watchで開発状況を確認する方法と説明
それでは、本題のLive Coin Watchで開発状況を確認する方法と見方に関する説明です。
TOPページなどから、確認したい個別通貨を選択してください。


その個別通貨の価格やマーケットキャップ(時価総額)などが表示されている画面の下の方にあります。


“PAST YEAR OF DEVELOPER ACTIVITY(過去1年間の開発者の活動)” という部分です。


特に説明をしなくても視覚的に何となく分かると思いますが、念のためこの見方について詳しく説明しておきます。
マス目の見方
最初に目に入ってくるマス目の説明ですが、縦軸が曜日で1週間(7日間)の7マスとなっていて、横軸が過去1年間の年月となっています。確認していませんが、きっと全体では1年365マスあるのでしょう。


色のついているマスが、プログラムのソースコードを管理している 「GitHub で commit(コミットについては後述)のあった日」で、その色の濃淡で活動の数が分かるようになっています。ただし、色の濃さは絶対的な数量ではなくて、その通貨の中で相対的に多い日か少ない日かで濃淡が決まっているようです。
GitHub https://github.co.jp/
その他の項目
マス目以外の項目も通貨を評価する一つの指標に使えそうなので、念のため説明しておきたいと思います(ほぼGitHubの説明そのものです)。


1の部分にあるものは、左から「開発に使われているプログラム言語」「ウォッチリストに入れている人数」「スターマークを付けた人数」「フォークした(自分のリポジトリに落とした)人数」です。
要するに、どれくらいの人たちが関心を寄せているかの指標ですね。
2の部分にあるものは、この通貨の「リポジトリ数(ここでは関連サービス数とでも思ってください)」「コントリビューター数(開発者数)」「1年間のコミット数」です。
これは開発規模・頻度の指標と言えそうです。
いかがでしたか?
Live Coin Watchでは価格やチャート以外に、このような情報を見ることができるので、ぜひ仮想通貨の将来を予想するうえでの参考にしてみてください。
もはや「オワコン」と思っていたコインが活発に開発されていたり、メジャーなのに「大丈夫なの?」と思うような活動状況のものもあったり、調べてみると色々な事実を発見できて楽しいと思います。
最後に
ここまで開発状況の見方について紹介してきましたが、最後にLive Coin Watchに書かれているメッセージを意訳しておきます。
Gitのコミットについて
「コミット」とは、リポジトリにあるファイルに対する変更や追加です。 「リポジトリ」とは、ウォレットやブロックエクスプローラーのような決まった目的の機能を持ったファイルを集めたものです。そのため、リポジトリのファイルに対する変更というのは、プロジェクト全体が進捗しているかの評価に使うことができます。
しかしながら、これらを評価するには2つの点に注意が必要です。
- 多くコミットされているということは、必ずしもより多くのコードが書かれたというわけではありません
- より多くのコードが書かれたということは、必ずしも開発が進んだということではありません
コードの行数でプログラムの進捗を計るということは、飛行機を製造する進捗を重さで計るようなものだ。
— たぶん、ビル・ゲイツ
素人考えでは、GitHubでの活動が活発であることは無条件に良いことな気もしますが、「必ずしもそうではないよ」ということですね。あくまでも通貨を評価する一つの尺度でしかない、と。
実際、柴犬(かぼすちゃん)のアイコンで有名なDOGE(ドージコイン)は、アクティビティを見る限りは「死んでいる」と思わざるをえませんが、価格は市場の冷え込みに負けじと短期間で3倍近く値上がりしています。




こんな例もあるので、やはり「開発活動の活発さは一つの指標でしかない」ということで間違いなさそうです。
Live Coin Watch https://www.livecoinwatch.com/
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が仮想通貨の生き死にを確認する方法として参考になれば幸いです。